歌・ボイストレーニングコースでは発声する喉、身体のつくり、自己表現に重点を置きレッスンをして行きます。最近、ピアノのレッスンに通ってきている子供たちからよく聞くのですが「学校で歌のテストがあるのだけれど、歌えない」という悩みです。理由をたずねると
といった理由でした。
「1.みんなの前で歌うのがはずかしい」
については一番多く聞く内容です。しかし考えてみると、お友達とおしゃべりをしたり笑ったりはいつも普通にできているのではないでしょうか。おしゃべりや笑うことも発声に他なりません。これはある意味慣れでもあるのです。言葉を難なく使えるようになった年齢から何も気にせずにお話したりできていますよね。歌も同じで、歌うことが普通のことになってしまえば「はずかしい」などといったことすら考えないでしょう。歌うことに慣れるというのが大事です。
「2.声が小さいといつも注意される」
大きな声が出せない理由については諸説様々ですが、筋肉が弱い、肺活量が小さいなども原因している場合があります。また家族やお友達の間では十分な声の音量だがテストや大勢の人の前では緊張により声が小さくなってしまうこともあります。
緊張した状態では声帯が硬く狭まってしまい、十分な声量の声が出ない、といったことが起きるのです。ボイストレーニングコースでは発声するための各所の筋肉をきたえ、吸気呼気のバランスを整え、また口、舌、骨の使い方などトレーニングしながら美しく良く響く声が出せるようになるためにレッスンをして行きます。
「3.音程通りに歌えない」
よく「音痴」という言葉を聞きますが、正真正銘の「音痴」の方というのは実のところそれほど多くはいないのです。もちろん先天的後天的に耳に障害があったり何らかの病気や異常がある場合は音がとりにくい、または音が聞こえないといった問題はあるかもしれません。それをのぞいてはほとんどの場合、「リズム」「ノリ」「発生するための筋力」などが原因でもあるのです。また子供の音域にも関係していて、20歳くらいになるまでは声も音域も安定しません。ですので、子供のボイストレーニングでは生理的に可能な範囲で無理なくレッスンを進めて行きます。